12月6日 ピエール=ロラン・エマール リサイタル [雑感]
2017年12月6日。19時より。東京オペラシティ・コンサートホールで。
ピアノ:ピエール=ロラン・エマール
曲目:幼子イエスにそそぐ20のまなざし(全曲)
前半が1~10で約55分、後半が11~20で約65分。2時間の大曲である。
全然ワカラナカッタ。
ピアノ:ピエール=ロラン・エマール
曲目:幼子イエスにそそぐ20のまなざし(全曲)
前半が1~10で約55分、後半が11~20で約65分。2時間の大曲である。
全然ワカラナカッタ。
12月6日 新国立劇場 「ばらの騎士」 [音楽]
作曲:リヒャルト・シュトラウス
台本:フーゴー・フォン・ホフマンスタール
完璧につくるのも考えものだ。
オペラを劇場の中で夢を紡ぐものというなら、この「ばらの騎士」ほど相応しいものはない。第3幕のドタバタ劇が終わると、至福の時がやってくる。
完璧に作曲したものだから、テレが出たのか、最後はからかうような終わり方をする。近代人の知性が邪魔をした。
指揮:ウルフ・シマー
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
このオペラはウィーン情緒が出ないと台無しだが、ウルフ・シマーの指揮は申し分がない。東フィルもよく応えていた。
元帥婦人:リカルダ・メルベート
オックス男爵:ユルゲン・リン
オクタヴィアン:ステファニー・アタナソフ
ゾフィー:コルダ・シュルツ
ファーニナル:クレメンス・ウンターライナー
歌手の出来栄えは凸凹があった。
(追記)
このオペラは、各幕とも”静-動ー静”で構成されている。前フリがあり、騒々しくなり、その後に静けさが訪れる。作劇術という点から考えても、非常に巧妙である。各幕とも、ヘソになる部分は最後にある。
第3幕は、三重唱+二重唱で感動を生み、第1幕は有名な元帥婦人のモノローグである。第2幕は騒動のもとになるオックス男爵の独唱である。ここは野暮なワルツが使われる。野暮なワルツだと思うが、妙に耳に残る。
第1幕で元帥婦人、第2幕でオックス男爵、第3幕でオクタヴィアンとゾフィーに光が当てられる。まんべんなく出番がまわるように配慮されている。
このオペラで一番出番が多いのがオクタヴィアンだが、案外、印象に残らない。ゾフィーも同じ。オクタヴィアン17歳、ゾフィー15歳である。はなたれ小僧とはなたれ娘の恋である。続かないよなぁ...元帥婦人にもわかっているが、抗しようがない。
台本:フーゴー・フォン・ホフマンスタール
完璧につくるのも考えものだ。
オペラを劇場の中で夢を紡ぐものというなら、この「ばらの騎士」ほど相応しいものはない。第3幕のドタバタ劇が終わると、至福の時がやってくる。
完璧に作曲したものだから、テレが出たのか、最後はからかうような終わり方をする。近代人の知性が邪魔をした。
指揮:ウルフ・シマー
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
このオペラはウィーン情緒が出ないと台無しだが、ウルフ・シマーの指揮は申し分がない。東フィルもよく応えていた。
元帥婦人:リカルダ・メルベート
オックス男爵:ユルゲン・リン
オクタヴィアン:ステファニー・アタナソフ
ゾフィー:コルダ・シュルツ
ファーニナル:クレメンス・ウンターライナー
歌手の出来栄えは凸凹があった。
(追記)
このオペラは、各幕とも”静-動ー静”で構成されている。前フリがあり、騒々しくなり、その後に静けさが訪れる。作劇術という点から考えても、非常に巧妙である。各幕とも、ヘソになる部分は最後にある。
第3幕は、三重唱+二重唱で感動を生み、第1幕は有名な元帥婦人のモノローグである。第2幕は騒動のもとになるオックス男爵の独唱である。ここは野暮なワルツが使われる。野暮なワルツだと思うが、妙に耳に残る。
第1幕で元帥婦人、第2幕でオックス男爵、第3幕でオクタヴィアンとゾフィーに光が当てられる。まんべんなく出番がまわるように配慮されている。
このオペラで一番出番が多いのがオクタヴィアンだが、案外、印象に残らない。ゾフィーも同じ。オクタヴィアン17歳、ゾフィー15歳である。はなたれ小僧とはなたれ娘の恋である。続かないよなぁ...元帥婦人にもわかっているが、抗しようがない。
タグ:バラの騎士
11月30日 みなとみらい ダニエル・ハリトーノフ [音楽]
11月も最後の日、みなとみらい大ホールで、ダニエル・ハリトーノフのピアノ・リサイタルを聴いた。
”みなとみらいアフタヌーンコンサート”である。午後1時半に始まり、3時半頃に終わる。つまり、家庭の主婦の家事の邪魔にならない時間に開かれる。
大ホールで開かれたが、席はほぼ埋まっていた。客席は、当然のことながら、ほぼ女性で占められていた。9割ぐらいは女性だったのではないか。休憩時間中、男性トイレはガラガラだったから、男はほとんどいなかった。
ダニエル・ハリトーノフは今夏に一度聞いたことがあり、その時にマークしておいた。19歳のロシアの新進ピアニストである。背が高くほっそりしている。指が長く、バリバリ弾きまくる。客席の反応を見ても、超絶技巧を発揮する方が熱気が高まる。
日本で受ける男性ピアニストは、まず美青年でなければならない。主要客が女性だから。腕よりもヴィジュアル的要素が重要なのだ。
プログラムは有名曲ばかりで、これで3900円だから、お得感がある。
モーツァルト「幻想曲」
ベートーヴェン 「月光」「熱情」
ショパン 「バラード第1番」「ノクターン第2番」「即興曲第1番」「ノクターン第20番」「ポロネーズ第6番”英雄”」
リスト 「愛の夢第3番」「ハンガリー狂詩曲第2番」
(アンコール)ラフマニノフ「前奏曲”鐘”」ショパン「エチュード”大洋”」
盛り上がってきたのは、バリバリ弾くようになってから。つまり「月光」の第3楽章から。ピアノのソロ・リサイタルに大ホールがふさわしいのかどうか、疑問に思っている。ニュアンスがとんでしまうからだ。
客席はシラけることもなく、熱狂することもなく…家庭の主婦は忙しいからね。帰宅を急ぐ。
”みなとみらいアフタヌーンコンサート”である。午後1時半に始まり、3時半頃に終わる。つまり、家庭の主婦の家事の邪魔にならない時間に開かれる。
大ホールで開かれたが、席はほぼ埋まっていた。客席は、当然のことながら、ほぼ女性で占められていた。9割ぐらいは女性だったのではないか。休憩時間中、男性トイレはガラガラだったから、男はほとんどいなかった。
ダニエル・ハリトーノフは今夏に一度聞いたことがあり、その時にマークしておいた。19歳のロシアの新進ピアニストである。背が高くほっそりしている。指が長く、バリバリ弾きまくる。客席の反応を見ても、超絶技巧を発揮する方が熱気が高まる。
日本で受ける男性ピアニストは、まず美青年でなければならない。主要客が女性だから。腕よりもヴィジュアル的要素が重要なのだ。
プログラムは有名曲ばかりで、これで3900円だから、お得感がある。
モーツァルト「幻想曲」
ベートーヴェン 「月光」「熱情」
ショパン 「バラード第1番」「ノクターン第2番」「即興曲第1番」「ノクターン第20番」「ポロネーズ第6番”英雄”」
リスト 「愛の夢第3番」「ハンガリー狂詩曲第2番」
(アンコール)ラフマニノフ「前奏曲”鐘”」ショパン「エチュード”大洋”」
盛り上がってきたのは、バリバリ弾くようになってから。つまり「月光」の第3楽章から。ピアノのソロ・リサイタルに大ホールがふさわしいのかどうか、疑問に思っている。ニュアンスがとんでしまうからだ。
客席はシラけることもなく、熱狂することもなく…家庭の主婦は忙しいからね。帰宅を急ぐ。
タグ:ダニエル・ハリトーノフ
11月26日 みなとみらい ジョルダン=ウィーン響 [音楽]
11月26日、午後3時から、みなとみらいホールでコンサートを聴く。
指揮:フィリップ・ジョルダン
管弦楽:ウィーン交響楽団
プログラム:
①ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
②マーラー 交響曲第1番
(アンコール)ヨハン・シュトラウス二世のポルカ2曲。「トリッチ・トラッチ・ポルカ」と「雷鳴と稲妻」。(いずれ、ニュー・イヤー・コンサートを指揮するだろう。)
当初は行かないつもりだったが、指揮者のフィリップ・ジョルダンが2020年からウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任するというニュースを知り、好奇心から出かけたものである。キリル・ペトレンコの場合と同じだ。
客席はほぼ埋まっていた。私がチケットを買ったときは、ホールの両サイドは空席表示が目立ったが、ジョルダンに対する関心が強まり、その後に売れたのだろう。
フィリップ・ジョルダンは…ともかくも、イケメンである。女性の血が騒ぐだろう。筋肉質の体格でカッコいい。
プログラムは、終わりが派手な曲が2曲。海外演奏ということになると、こういう選曲になるらしい。
「運命」については、テンポ速く小気味が良かったが、ウィーン響の特質なのかどうか、音がまろやかで迫力が今ひとつ。コントラバスを正面後ろに配置していたので低音が響かない。ティンパニはほとんど聞こえなかった。
マーラーの交響曲第1番は、これは遅めの演奏だった。他の演奏では見逃してしまうところも聞き分けられた。マーラーの交響曲はやはりウィーンの音楽なのかという思いがした。全体、まろやかブレンドのマーラーであった。だれるところもあった。ジョルダンがフランス人だからか、やはり演奏は軽めである。
フィリップ・ジョルダンは、見た目はスポーツマン・タイプだが、音楽は柔軟である。目と耳では印象が異なる。
ジョルダンの振りは大きいが、ウィーン響は、我が道を行く感があり、全体ウィーン風というか、おっとりしていた。ききやすいが、スケール感が出なかった。
指揮:フィリップ・ジョルダン
管弦楽:ウィーン交響楽団
プログラム:
①ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
②マーラー 交響曲第1番
(アンコール)ヨハン・シュトラウス二世のポルカ2曲。「トリッチ・トラッチ・ポルカ」と「雷鳴と稲妻」。(いずれ、ニュー・イヤー・コンサートを指揮するだろう。)
当初は行かないつもりだったが、指揮者のフィリップ・ジョルダンが2020年からウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任するというニュースを知り、好奇心から出かけたものである。キリル・ペトレンコの場合と同じだ。
客席はほぼ埋まっていた。私がチケットを買ったときは、ホールの両サイドは空席表示が目立ったが、ジョルダンに対する関心が強まり、その後に売れたのだろう。
フィリップ・ジョルダンは…ともかくも、イケメンである。女性の血が騒ぐだろう。筋肉質の体格でカッコいい。
プログラムは、終わりが派手な曲が2曲。海外演奏ということになると、こういう選曲になるらしい。
「運命」については、テンポ速く小気味が良かったが、ウィーン響の特質なのかどうか、音がまろやかで迫力が今ひとつ。コントラバスを正面後ろに配置していたので低音が響かない。ティンパニはほとんど聞こえなかった。
マーラーの交響曲第1番は、これは遅めの演奏だった。他の演奏では見逃してしまうところも聞き分けられた。マーラーの交響曲はやはりウィーンの音楽なのかという思いがした。全体、まろやかブレンドのマーラーであった。だれるところもあった。ジョルダンがフランス人だからか、やはり演奏は軽めである。
フィリップ・ジョルダンは、見た目はスポーツマン・タイプだが、音楽は柔軟である。目と耳では印象が異なる。
ジョルダンの振りは大きいが、ウィーン響は、我が道を行く感があり、全体ウィーン風というか、おっとりしていた。ききやすいが、スケール感が出なかった。