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「欲望百貨店へようこそ」(館淳一) [本]

愛読者が選んだ館淳一のベスト短編集。愛読者が選んだものだから、読む者にとっては面白いものが多い。

館淳一の小説は、短編をいくつか読んだだけで、長編は読んでいない。SM小説作家としては第二世代になるという。
スピーディーな文体、現実味のあるストーリーが特色だそうである。

ちなみに第一世代は、団鬼六、千草忠夫、蘭光生だという。

スピーディーな文体には間違いない。私には、ビジネス本の文体に思える。経歴を見ると、フリーの編集者をやっていたことがある。その経歴がこういう文体を生んだのだろう。生医学的知識も豊富なようで、科学雑誌に関係したこともありそうだ。

「継母の恋人」……継母と息子の関係を描く。年上熟女もの。継母と思っていたが,実は…と大逆転がある。スリーインワンの下着姿が悩ましい。スリーインワンとはブラジャー、コルセット、サスペンダーが一体となった下着である。

「妻の愛人」……夫がふとしたことから、妻がキャリアウーマンとレズの関係にあることを知る。最後は、三つ巴の関係になる。AFあり。ガーターベルトにストッキング。著者はこういう洋風下着が好みなのか。

「性交検査室」……新たな避妊薬を開発する実験台になる男。避妊の原理の科学的説明が詳しく、館淳一は,生医学雑誌関係に関係してかもしれないと思う所以である。最後はホラー風。

「ボンデージはお好き」……ボンデージ趣味の男と女。ボンデージに関する蘊蓄が語られる。外国のボンデージ写真集が多いことを知る。知識が増えた。

「セーラー服 犯さないで!」……高校生の制服を収集する趣味の男。最後は2穴同時セックス。

「燃えよ,子宮」……子宮挿入セックス。こういうことが可能なのかと,いまだに半信半疑。子宮口に当たるまでの挿入はあり得ても、子宮の中に挿入することができるものかどうか。この小説を読むと、それは可能であるらしい。快感は特別だそうで、これを読んで試した人もいるだおる。

「露出交換ゲーム」……二組の夫婦。夫がポーカーをする。負けた方の妻が脱いでいく。ポーカーで負けるたびに脱いでいく妻の興奮は高まっていく。一種のストリップ・ゲームである。読む方も興奮します。





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