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新国立劇場 オペラ「カルメン」 [音楽]

ブルガリア歌劇場の「カルメン」が納得のいかない出来映えだったので、新国立劇場の「カルメン」のチケットを購入した。

2018/11/27 14時~17時半の公演を観る。

カルメン:ジンジャー・コスタ=ジャクソン
ドン・ホセ:オレグ・ドルコフ
エスカミーリョ:ティモシー・レナー
ミカエラ:砂川涼子

指揮:ジャン=リュック・タンゴー
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

演出:鵜山 仁

全体的な印象は、可もなし不可もなし。カルメン役のジンジャー・コスタ=ジャクソンの声は野太い声で、最初に聞いたときは奇妙な感じがした。

鵜山仁の演出も緒方規矩子の衣装も地味だった。

東フィルは、(いつものように)そつなく演奏していた。ジャン=リュック・タンゴーの指揮は軽くはやめ。

舞台から熱気が伝わってこなかった。

タグ:カルメン
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劇団四季「ライオン・キング」 [音楽]

劇団四季の「ライオン・キング」をみる。11月25日。大井町駅前の劇場で。13時~15時40分。

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ホール通いをしてきたが、劇団四季宝塚を見ていない。アナを埋めよう、ということである。

「ライオン・キング」にするか「キャッツ」にするか迷ったが、チケットを買えたのが「ライオン・キング」だった。公演開始から20年目という。観客数は2015年に1000万人を超えた。驚くべきロングランである。

題名は知っていたが、中味はまったく識らずに見に行った。ぶっつけ本番である。

最初は、これはナンなんだと、とまどう。時間がかかる。20分~30分ぐらいは馴染めない。

マイクを通しての音声はききづらい。シニアの耳にはつらい。高音が刺激的に響く。

話は、よくあるもので、ライオン王の弟が王座簒奪を狙い、王を殺し、息子を追放する。息子が成長し復讐を果たす。

登場するのはすべて動物である。縫いぐるみあり、浄瑠璃の人形のように操るものあり、芸は達者で面白い。

舞台の転換が早く、昔の芝居とは違う。映画をみているようだった。人気があるのも肯ける。音楽はいいとは思わなかったが邪魔にはならなかった。


これで、残りは宝塚。

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ウィーン・フィル演奏会 [音楽]

11月24日、16時~18時10分、サントリーホールでウィーン・フィル演奏会をきく。

指揮はフランツ・ウェルザー=メスト。

①ドヴォルザーク 序曲「謝肉祭」
②ブラームス ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲(ヴァイオリン:フォルクハルト・シュトイデ チェロ:ペーテル・ソモダリ) アンコールは、ハルヴォルセンの「ヘンデルの主題によるパッサカリア」
③ワーグナー 楽劇「神々の黄昏」より抜粋  アンコールはヨハン・シュトラウス二世の「シトロンの花咲くところ」「浮気心」

ウィーン・フィルを聴くのは初めて。最後かも知れない。一度はどんなものか聞いておきたかった。

「謝肉祭」冒頭の音の重さに驚かされた。2階席で、ステージの真横で聞いた。ブラームスの作品はどうにも馴染めないのでボンヤリ聴いていただけ。独奏者のアンコールは熱演だった。これが一番良かった。

オケの音質からいうとワーグナーが最もふさわしい。クナッパーツブッシュのようにゆったり滔々と演奏して貰いたかったが、今の指揮者にそれを臨むのは無理だ。

オケの音が分離の悪い録音のように聞こえた。団子状態である。これが普通なのかどうか。

ワーグナーの編成のまま、ヨハン・シュトラウス二世を演奏したが、ワルツ・ポルカとしては重すぎた。


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サンクトペテルブルグ・フィル演奏会 [音楽]

11月11日。文京シビックセンターで、サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団の演奏会を聴く。15時~17時。

指揮者のユーリ・テミルカーノフが急病で、副芸術監督のニコライ・アレクセーエフが替わりをつとめた。これにはいささか落胆した。

プログラムは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番チャイコフスキーの交響曲第5。超ポピュラーな曲を組み合わせたもの。

ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番でピアノを弾いたのは、ニコライ・ルガンスキー。ロシア人にしては足が短く、見た目はパッとしない。

ピアノは凄かったですよ。冒頭の音にしびれた。これがピアノの音だ!と思った次第。力強く、音が濁らない。音が通る。こういうピアノの音は聞いていて気持ちがいい。

ピアノの音は、腕と指の力で決まると思っていた。ところが、そうでもないらしい。「音楽の友」で清水和音が語るところによると、通る音と通らない音があるそうで、その理由は分からない。理由が分からなければ、天分によるとしかいいようがない。これはピアノを学ぶ者にとっては、教えることができないのだから、絶望的である。

ルガンスキーのタッチはスタッカート風に聞こえた。音が明瞭なのはそのためだと思う。素人だから細かいことはわからないが、そう思えた。

段々と聴き進むうちに、ピアノ協奏曲ではなく、壮大な交響曲を聴いているように感じられてきた。オケが充実していたもあるが、なぜ交響曲のように聞こえるようになったのか理由は分からない。この方がラフマニノフの意図に近いのではないか、と漠然と思った。

ルガンスキーのアンコールはチャイコフスキーの「子守歌」(ラフマニノフ編曲)だった。ピアノ・リサイタルも聴き通すことができそうだ。


チャイコフスキーの交響曲第5番については、何も言うことなし。第2楽章冒頭のホルンの音色に魅惑された。これがチャイコフスキーの求めた音色だったのだろう。甘く、柔らかである。いつも物足りなく思っていたので、これを聞けただけで満足だ。

アレクセーエフは指揮したと言うより、交通整理をしていたように見えた。この曲なら、サンクトペテルブルグ・フィルは固有の演奏スタイルがあるだろうから、あえて指揮で引っ張る必要もないだろう。

アンコールはエルガーのエグニマ変奏曲より第9変奏「ニムロッド」だった。美しい曲の美しい演奏だった。

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シュツットガルト・バレエ団「白鳥の湖」 [音楽]

11月10日。14時~17時。東京文化会館で。

地味な感じの「白鳥の湖」だった。セットは茶系統が目立った。

第1幕は、宮殿ではなく、森の中だった。これで?モードになった。音楽も知らない曲が多く、「白鳥の湖」とは思えない。チャイコフスキーの他の曲を使ったと思う。

第2幕は普通。第3幕は宮殿の中だが、茶色系統のセットで地味目。第4幕は短く劇的なはずだが、ここでも知らない曲が挿入されて、パ・ド・ドゥが長かった(ように感じられた)。勢いが削がれた気がする。

ラストはプロジェクションを使ったが、王子は波間に漂ったまま。アンハッピーエンドの結末だが、これでは王子とオディールがあの世で結ばれることもなさそうだ。

オディールは、エリサ・バデネス、王子は、アドナイ・ソアレス・シルヴァだった。踊りは小粒。楽しみにしていたコール・ド・バレエ(群舞)も魅力なかった。

指揮:ジェームズ・タグル
管弦楽:東京シティフィル




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ブルガリア国立歌劇場「トゥーランドット」 [音楽]

10月8日。上野文化会館でブルガリア国立歌劇場公演「トゥーランドット」を見る。15時から始まり、18時前に終了した。

前に見たバーリ歌劇場の「トゥーランドット」は第3幕のリューの死で終わり、梯子を外された気分になったが、今回は最後の「皇帝に栄光あれ」まできちんと見せてくれた。いくらフランコ・アルファーノの補作が凡庸であるとは云え、終結部まで演奏するのが観客に対するサービスというものだろう。スペクタクル・オペラなのだから。

6日に見た「カルメン」で失望したので「トゥーランドット」はどうかと思っていた。歌手が強力でなければつまらないオペラだからだ。

その点から言うと、今回の「トゥーランドット」は十分に堪能できる出来映えだった。

カラフ:      カメン・チャネフ
トゥーランドット: ガブリエラ・ゲオルギエヴァ
リュー:      ラドスティーナ・ニコラエヴァ
ピン:       アタナス・ムラデノフ
ポン:       フリシミール・ダミャノフ
パン:       ニコライ・パヴロフ
ティムール:    スヴェトザール・ランゲロフ

特にカラフを歌うカメン・チャネフは素晴らしくよく通る声で、第一声を聞いただけで眠気が飛んでしまった。(始まる前は眠かった…。)

トゥーランドットのガブリエラ・ゲオルギエヴァは最初はかたかったが、謎かけ場面あたりから本調子になった。第3幕は全開で、これがオペラ歌手だと感動した。

脇役のピン・ポン・パンも安定した歌唱だった。合唱が弱い気がしたが、そもそも人数が少ない。(資金面の限界があるのだろう。)

指揮はグリゴール・パリカロフ。ベテランなのだろう。安定していた。オケは連日の公演(6日、7日、8日)で第3幕はややヘタり気味。

演出は「カルメン」と同じく、プラーメン・カルターノフだった。演出は似ていた。「カルメン」では中央に円い台座が置かれていたが、「トゥーランドット」では円ではなく、八角形の台座になった。群衆は「カルメン」では白い仮面を被っていたが、「トゥーランドット」では白いマスクである。

「カルメン」の時は違和感を感じたが、「トゥーランドット」では2度目で慣れたせいか?気にならなくなった。順応するのは早い。


「カルメン」との聞こえ方の違いに戸惑う。演奏が違うのか、私に耳の調子が違うのか。他の人はどう聞こえたのだろうか。

自分の耳の聞こえ方に疑問符が付くと、コンサートも楽しくない。足が遠のく。

(追記)

ブルガリア歌劇場職員の不祥事があったが、新聞記事になったのは歌劇団が帰国したあとだった。当然と言えば、当然だ。

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ブルガリア歌劇場「カルメン」 [音楽]

10月6日。15時~18時。東京文化会館でブルガリア歌劇場「カルメン」をみる。

思いがけない演出で、能の影響は明らかだ。「カルメン」は運命劇だが、その部分だけを抽出すると、こういう演出になるのかと思う。

群衆は、カルメンとホセの運命を傍観するだけの存在だ。

セットも抽象的で、蒸留水を飲むような味気なさを感じた。馴染めない。スペインの熱気がまったく感じられない。

第4幕だけは別。

原田慶太楼の指揮は微温的である(ように聞こえた)。(自分の聴力の問題もあるかもしれない。)途中で眠くなった。「カルメン」がこれでは困る。


歌手はカルメン役のゲルガーナ・ルセコーヴァがよく、他の歌手は日本人歌手と変らない。

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10/5 新日本フィル演奏会 [音楽]

10月5日、14時から、新日本フィル演奏会をすみだトリフォニー・ホールで聴く。指揮は上岡敏之。

オール・ベートーヴェン・プログラムで

①交響曲第4番
②ピアノ協奏曲第2番(ピアノ:田部京子)
③交響曲第7番
(アンコール メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」より第4楽章。)


低音が聞こえないのに参る。コントラバスが弾いている姿は見えるが、全然響いてこない。自分の聴力の衰えは歴然としている。

高齢になれば、聴力は落ちる。しかし、このことを問題にする記述を読んだことがない。演奏も違って聞こえるはずだ。


高音域はすでに聞き取りにくくなっていることは自覚しているが、低音域も同じ運命になった。中音域だけが目立って聞こえる。

高額のチケット代を払ってコンサートへ行っても仕方ない。

そういう聴力を前提にこのコンサートを聴く。新日本フィルは粗いところのあるオケだと思っていたが、今回のコンサートではそういうところがなかった。流麗、スマートな演奏だった。

その点からみれば、交響曲第4番が適合する。名演だった。第7はスマートすぎた。ピアノ協奏曲第2番は弱音部は玉を転がすような美音だったが、低音が響かず、訴える力が弱かった。


(追記)

N響のバイオリン奏者だった鶴我裕子の「バイオリストは弾かない」を読む。この中のN響の団員との対談で、今の指揮者はツンツルテンの音楽作りをするという話で意気投合している。

スマートというか、ツンツルテンというか、これが若い指揮者の特徴であるらしい。

”スマート、ツンツルテン、標準的、教科書的”と並べ立てれば、コンサートの中味も想像が付く。

第7番の第4楽章に迫力を感じないのは寂しい。


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都響スペシャル アラン・ギルバート [音楽]

2018/07/15 都響スペシャル、アラン・ギルバート首席客演指揮者就任披露公演を聴く。(サントリーホール 14時~16時)

後ろの席に女子高校生の団体が座っていた。学生の団体がいるのはだいたいチケットが売れてないときだが、今回はそこそこ席が埋まっていた。)

プログラムは

①シューベルトの交響曲第2番
②マーラーの交響曲第1番

シューベルトの交響曲第2番は初めて聴いた。これがいい曲で、まだ知らない名曲がいっぱいありそうだ。

マーラーの交響曲第1番は、2014年のクービク新校訂全集版による演奏。特徴は、通常はカットされる「花の章」が演奏されることだ。初めて聴いた。トランペットの主題が美しく魅惑的だ。なんでこれをカットしたのだろうか?

アラン・ギルバートの指揮は緩急の差が大きい。旋律の歌わせ方はオールド世代の私には素直について行けないところがある。第1楽章終結部のテンポの速さに驚いた。(第4楽章も同じだったので素晴らしい効果をもたらした。)

この交響曲を好んで聴くのは第4楽章の終結部のためである。ストレスが解消するというのか、溜飲がさがるというのか、快感というのか、そういう類の音楽である。

普通はティンパニ2で轟音をとどろかせるのだが、今回はティンパニは1。物足りないのではないかと心配したが、そういうことはなかった。

終結部は効果満点で、今までで一番素晴らしい出来だった。熱狂的という言葉では足りず、狂奔的だったといいたくなる。

後ろの席の女子高校生は「カッコいい~~」と、女子高校生的な感動表現をしていた。(語彙力が不足しているのではないか?)


風邪を引いて熱っぽかったのだけど、帰りには治っていた。薬効十分な?演奏だった。



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新国立劇場 「フィデリオ」 [音楽]

5月30日。新国立劇場でベートーヴェンの「フィデリオ」を見る。演出がカタリーナ・ワーグナーということで、トンデモ演出を見ても仕方ないとは思ったものの、運悪く?ヒマが出来たので見に行った次第。

第1幕、第2幕前半まではマトモ?だった。ところがフロレスタンが悪役のドン・ピツァロに刺されてしまうところから、ハテナ?、ハテナ?という展開になる。

まだフロレスタンが甦るのかと期待していたが、レオノーレまでドン・ピツァロに絞め殺されてしまう。「レオノーレ序曲第3番」の勇壮な音楽にのって絞殺シーンが展開するだから、これはひどすぎる。飯守泰次郎=東響の演奏か良かったからなおさら違和感が起きた。

これでは終幕の「万歳、この日この時」も「優しき妻を得た者は」もシラける一方で、まともに聞くのが耐えがたい。新国立劇場合唱団の優秀な歌唱も台無しだ。

念の入ったことには、釈放されるのが偽フロレスタン(その正体はドン・ピツァロ)と偽レオノーレである。なぜここまでやるのか?

トンデモ演出で、ブーイングしたかった。不愉快だったから、すぐ劇場を出た。

ブーイングしたい人は見に行け!

(追記)

ベートーヴェンはオペラはこの作品のみ。理由はいい台本がなかったからだと言っている。「台本は、道徳的で、人を高めるようなものでなくてはならないのです。」

この言葉を演出家に投げ返したい。

データ。

指揮:飯守泰次郎
管弦楽:東京交響楽団
演出:カタリーナ・ワーグナー

フロレスタン:ステファン・グールド
レオノーレ:リカルダ・メルベート
ドン・ピツァロ:ミヒャエル・クプファー=ラデッキー
ロッ個:妻屋秀和
マルツェリーネ:石橋栄美

合唱:新国立劇場合唱団



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