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2016.11.10 神奈川県民ホール「フィガロの結婚」 [音楽]

2016年11月10日。17時~21時。神奈川県民ホールでモーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」を観る。ウィーン国立歌劇場の来日公演の一つで、指揮はリッカルド・ムーティだった。

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演奏はというと、元気印一杯の演奏で、これではまるでイタリア・オペラだ。フィガロは楽しいオペラだが、いくらなんでもこれでは、という気がした。陰影がなさすぎる。

例えば、伯爵夫人の2つのアリア「愛の神よ、ご覧ください」「美しい思い出はどこへ」は、声は美しく朗々と歌っていたが、苦しみも哀しみも感じることができなかった。

ムーティの統率力は大したものでオケも分厚い音を出していて、「ワルキューレ」の時よりもすごかった。(もっとも「ワルキューレ」とは別のメンバーが演奏したと思われる。)ムーティのヴェルディを聞いてみたい。

いくつか寸感。

フィガロのオケが「ワルキューレ」とは別と思ったのは、公演スケジュールにある。

6日「ワルキューレ」 9日「ワルキューレ」 10日「フィガロ」 12日「ワルキューレ」
13日「フィガロ」 15日「フィガロ」である。2編成のオケではなくては無理。

神奈川県民ホールへ行ったのは30年ぶりだが、内部はずいぶん古びてきた。3階ロビーからの夜景は素晴らしい。横浜港の風景が目の前だ。みなとみらいホールのロビーだと、パシフィコ横浜、国際会議場に阻まれて視界が悪い。

ホールの前で「チケット求む」という人がいたが、3階など半分しか埋まっていなかったのだから当日券があるはず。「ナクソス島のアリアドネ」「ワルキューレ」の時にもいたが、満席とは程遠い状態だったのだから理解に苦しむ。

スタッフ。

演出・装置 ジャン=ピエール・ポネル (ポネルは1988年に死んでいる。28年前だ。装置は昔ながらの伝統的なものだった。なぜ古い演出・装置を使用したのかという疑問がある。)

フィガロ:アレッサンドロ・ルオンゴ

スザンナ:ローザ・フェオーラ

アルマヴィーヴァ伯爵:インデブランド・ダルカンジェロ

伯爵夫人:エレオノーラ・ブラット

ケルビーノ:マルガリータ・グリシュコヴァ (☆)

マルチェリーナ:マーガレット・プラマー (☆)

バジリオ:マッテオ・ファルシェール

バルトロ:カルロ・レポーレ

バルバリーナ:イレアナ・トンカ (☆)

(☆)印以外はイタリア人歌手。


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