小学校を３回卒業

妹が来て、祖父母のことが話題になった。私は祖父母とは仲違いして疎遠だったので、祖父母がどういう履歴を持っていたかを知らない。記憶に残っているのは、やたらにガミガミ言ううるさい爺婆ということぐらい。

妹が言うには、祖母は３回小学校を卒業したという。

最初、小学校４年で卒業した。当時は小学校は４年制だったからだ。卒業の年に小学校は６年制になったので、そのまま５，６年と学び、卒業した。これで２回目の卒業である。

祖母は師範学校へ行く目標があった。師範学校に行くには高等小学校を卒業しなければならなかった。高等小学校は、いまでいえば、中学校に当たる。ということで高等小学校を卒業した。これで３回、小学校を卒業したと妹に笑いながらいったそうである。

高等小学校卒業後は師範学校には行かず、英語学校に通った。祖母の兄に当たる人が、これからは英語ができなければいけないと、アドバイスしたからだという。

英語学校は途中でやめたらしいが、その事情はまだ知らない。

ともかくも、明治・大正の話である。師範学校だ、英語学校などは庶民の行くところではない。

ある意味、インテリだったのだろうが、自分の知っている祖母のイメージと重ならない。ひとの過去など分からないものだ、とつくづく思う。

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