野上 枯れ野と紅葉

秩父野上。洞昌院を参拝したあと、野上駅に戻る。

観光地ではない。秋というよりは冬枯れの田舎道を歩く。こういう景色と空気が好きである。

芭蕉の辞世の句は「旅に病んで夢は枯れ野を駆けめぐる」だったが、枯れ野には老人を魅するものがある。

山は色づいているが、錦秋に染まるということもなかった。洞昌院の住職の奥さんは、秩父の秋の色は、最近は色付きが悪いといっていた。

駅に戻るまでの間に見た紅葉は、この二つ。

野上駅前は閑散としている。国道沿いに店が並んでいるのだから、当然である。晩秋に見ると、なおわびしい。

野上駅。

秩父鉄道は、ＰＡＳＭＯが利用出来ない珍しい鉄道である。化石を見る思いがする。

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