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映画「赤い夕日の渡り鳥」 [映画]

1960年の作品。懐かしい映画であるけれども、この映画を評価する度合いは、世代によって異なると思う。

若い世代がこの映画を見れば、チャチな映画と思う可能性が高い。

この映画の公開当時は無国籍映画といわれた。アジアの他の国に影響を与えた。特に香港に。現実に香港の映画スタジオに日本の監督が指導に行ったのである。

そのタネが香港映画の隆盛として結実したわけだが、明らかに弟子の方が先生を超えてしまった。弟子の映画ばかりを見た世代からは先生の映画がみすぼらしく思えても仕方ない。

小林旭の体格は貧弱だし、アクションもぎこちなく、迫力がない。

どこが良かったのか?と疑問が出てくる。

しかし、1960年当時は新鮮だった。カッコよかった。

舞台は磐梯山。磐梯のハゲ山を小林旭が馬の乗ってやってくる。超ロングショットで豆粒のようにしか見えない。

非日本的な風景だが、ここが魅力的だった。この映画ではロングショットが多く、風景を堪能できるが、観光映画でもあったのだ。


封切り2本立ての時代だから、80分で収めている。テンポが速いが、シナリオの構成としては無理な箇所もある。

ツッコミどころを楽しみたい向きにはアラ捜しをしてもらいたい。

冒頭、小林旭がはげ山の磐梯を下りてくると、子供の泣き声がする。虫の網が道にあるのが見える。子供は道から落ちて崖の中腹にしがみついている。それを小林旭が助ける。

…よくありそうな風景だが、ちょっと待ってほしい。

そもそも子供が虫取りに磐梯山の中腹まであがるだろうか。はげ山になっている。虫はいない。どうしてそこまで上がったのか。虫の網を道路に残して子供だけ崖から落ちるのはありえるか?

楽しい映画ではあります。


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