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日本人は株式投資に向かない [経済]

暑いので寝転がって「日本人はなぜ株で損するのか?」を読んでいた。著者は藤原敏之。有名なトレーダーらしい。京大での講義を本にした。

これは、と思うところがある。

それは日本人は”今”を重んじる」という指摘だ。うすボンヤリではあるが、これが響く言葉だ。日本人のメンタリティの根源を示すものだ。

そうなのだ。日本人は”今”を重んじる。”今”の延長線上に”未来”があると思っている。

藤原の説では一神教の世界では、神の秩序だった世界があり、そして不完全な現世がある。だから、未来のよりマシな世界から”今”を見つめる視点がある。

日本人にはその発想がない。

株には未来に対する発想が必要だ。未来の視点がなければ、現時点の株価が割安か割高かは分からない。未来の視点がない日本人は株式投資に向かない。損ばかりする。

株式投資をする人は”今”を重んじる自分の性向を克服しなければならない。


株のことはさておき、日本人が”今=現在”を重んじると理解すると、第二次世界大戦における日本陸海軍の失敗も説明できる。

日本軍の失敗としていわれることは以下の点である。

①曖昧な戦略目的
②短期決戦の戦略思考
③主観的で帰納的な戦略決定ー空気の支配
④人的ネットワーク偏重の組織構造
⑤プロセスや動機を重視した評価

①②⑤は共通する。”今”を重視するから目的を持てない。目的があっても短期に達成できるものでしかない。目的が曖昧なら、行動を起こす動機・プロセスを重視するしかない。

いわゆる”純粋な心”による行動は賞賛される。その結果がいかにひどくても。

日本人が”今”を重んじる結果として、次の結論を出すことができる。

日本人は超保守的である。

日本人はパラダイムの転換に弱い。




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