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本「やってはいけない相続税対策と遺産分割」 [本]

「やってはいけない相続税対策と遺産分割」を読む。

著者は税理士の龍前篤志とファイナンシャル・プランナーの山崎隆。

一読したが、読みにくい本である。もう少し読みやすくできなかったものか。ある程度相続についての知識がなければ読みこなせないだろう。

読みこなせれば、内容は良心的であり、参考になる。

おのおのの相続税対策のメリットとデメリットをきちんと書いている。メリットだけを強調して、デメリットを無視する本が多いのには疑問を感じていたが、この本ではメリット・デメリットを併記している。

もっとも相続の知識が乏しい人が読んだら混乱してしまうだろう。割り切って書いた方が説得力があるのが現実である。

昨今では遺言書を作成するようにというアドバイスをする本が多いが、この本では遺言書の効用には否定的である。生半可な遺言書を書くぐらいなら、遺言書を書かない方がいい、という。

遺言書を書くべきか、書かざるべきか、ということについても正解はない。家族によって異なる。書いた方がいい場合もあるし、書かない方がいい場合もある。

この本ではまともに遺言書を作成できるのは65歳までとしている。それ以上の年齢になると判断力が鈍るからだそうだ。著者の経験から65際という年齢を引いたのだろう。

これは遺言書をこれから書こうという高齢者にはショックかもしれない。

普遍的な相続税対策はなく、各家庭の事情によって異なる。身も蓋もない話だが、これが真実であろう。

最後には、家庭を企業体に見立てた経営思想を導入することを奨めているが、たいがいの人にはチンプンカンプンであろう。理想としては正しいが。家庭経営学ですぞ。
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