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ケレム・ハサン指揮読売日本交響楽団演奏会 [音楽]

2023年6月17日。読売日本交響楽団の土曜マチネーを聞く。14時~から東京芸術劇場で。

指揮者がケレム・ハサンである。非ヨーロッパ系の名前だよね。中近東っぽい。ということで、好奇心が起きた。ホール通いはやめたはずだが、意志が弱い。すぐ気が変る。

ロビーで、ヒジャーブで頭で覆った女性を見る。赤紫のきれいなものだった。2階の正面一番前に座った。多分、ケレム・ハサンの奥さんだろう。とすれば、ケレム・ハサンはイスラム系の民族出身だ。

パンフレットでは、ケレム・ハサンはロンドン生まれ、イギリスの鬼才と紹介されている。

指揮ぶりが気になる。

①チャイコフスキー歌劇「スペードの女王」序曲で始まる。知らない曲で、面白くない曲だ。ただ、指揮は力む傾向にあることは窺われた。

②ショパンのピアノ協奏曲第2番。ピアノはエリック・ルー。米国生まれだが、写真を見ると、東洋系である。中国人系のようである。この人も移民の子孫なのだろう。背が高く、ヒョロッとしている。手が大きい。ショパンのピアノ協奏曲第2番は好きな曲ではないので、ピアノの音の美しさと指の動きに注意した。その点からいうと、エリック・ルーは音も美しく、指の運びも滑らかだ。手が大きいから、打鍵に余裕がある。アンコールにシューマンの「子供の情景」から2曲、弾いたが、抒情系のピアニストと思う。リサイタルがあったら、ききたいところだ。

③チャイコフスキーの交響曲第5番。一番好きな曲で、これがあるから、出かけたようなもの。冒頭はえらく遅く、どうなることかと思った。第1楽章の印象は不透明で、チャイコフスキーをきいた気がしない。第2楽章は、この曲の目玉だが、素晴らしい出来栄えだった。才能が窺える。第3楽章は、なんとなく終わった。情感が薄い。第4楽章は、オケを目一杯ならして、大迫力だった。大受けする演奏だが、ホールを出ると、もう忘れてしまった。器は大きいことは分ったが…。



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