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DVD「帰郷」(マーヴィン・ルロイ監督作品) [雑感]

DVDで「帰郷」を見る。

昔、テレビで放映されたことがあり、その時に感動した映画である。ところが、主演がクラーク・ゲーブル、ラナ・ターナーということ以外は覚えていなかった。DVD化も無理だろうと思っていたところ、なんと戦争映画コレクションに収められていた。

マーヴィン・ルロイが監督した作品で、上質なメロドラマである。戦争映画コレクションは場違いだろう。戦争映画を見るつもりだった人は期待外れになるに違いない。

このDVDを見つけたときは嬉しかったですね。昔の恋人に再会した気分だ。

ところで、このDVDを見ると、こういう映画だったのかと、思わず考え込んでしまう。記憶から脱落した部分が多い。

優秀だが人情味のない医者が第二次世界大戦に出征し、戦地での経験を経て、人間性を取り戻す。その間に助手だった看護婦のラナ・ターナーと恋に落ちる。現代なら、すぐに抱き合ってしまうだろうが、3年間は感情を抑えて過ごす。

ここは記憶していたが、医者が出征したあとの妻(アン・バクスター)の感情が描かれていることを全く忘れてしまっていた。銃後の妻の心理である。

当時の女性は、というか、男も含めて、まず”抑える”のだ。抑制するのだ。

窮屈、折り目正しいという印象を受ける。昔の人の生き方は、こうだった。私も、若いときは、こういう人間になりたいと思ったものだ。

1948年の映画だ。第二次世界大戦直後は、こういうものだった。

それが何時からタガが外れてしまったのだろう?

時代も変れば、私も変る。昔の感動は甦らなかった。
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