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神奈川フィル 定期演奏会 [音楽]

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会を聴く。9月9日みなとみらいホール。

指揮は外山雄三だった。失礼ながら、外山雄三の名前を読んだとき、まだ生きていたのか、と思った。初めて外山雄三の名を聞いたのがNHK交響楽団の世界ツアーをした1960年である。57年前になる。この時、中村紘子が振袖姿でショパンのピアノ協奏曲第1番を弾いた。この時の様子はテレビ放映されたので覚えている。中村紘子が亡くなってから早1年が過ぎた。だから、外山雄三もとっくに亡くなっているだろうと錯覚した。

外山雄三がステージの登場したとき、ジェントルマンだと思った。四角四面というか、こんなに律儀なお辞儀の仕方があるものかと感心した。驚くべきは、演奏が終わってもお辞儀の仕方が変わらない。もう86歳だと言うから息が切れてもおかしくないが、登場したときと全く同じお辞儀をした。これはもう驚異の体力である。

1931年生まれだから、戦前の学校で厳しく躾けられたのだろう。その躾が体の中にしみこんでいるらしい。

プログラム。

①外山雄三 オーケストラのための”玄奥”

②シューベルト 交響曲第7番「未完成」

③プロコフィエフ 交響曲第5番

①の外山雄三の作品は、諏訪交響楽団のために作曲されたもので、2015年に初演された。諏訪地方の民謡らしいものが響く。現代風の作品ではないので聴きやすい。

②シューベルトの「未完成」はゆったりとしたテンポで大柄な演奏だった。オケがもっときちんとついていけば名演になっただろう。神フィルの音は硬い。個々の奏者の技量はあるが、音がまとまらないというか膨らまない。

③プロコフィエフは第4楽章で眠くなってしまった。もっとリズムを刻んで欲しかった。
タグ:外山雄三

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