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新国立劇場『蝶々夫人』 [音楽]

2017年2月5日、新国立劇場でプッチーニの歌劇「蝶々夫人」を観る。

このオペラについては、なんといったらいいか。旋律は素晴らしいが、ストーリーは日本人なら受け入れがたいところだ。

最近の持病の偏頭痛はするし、第1幕だけで帰ってもいいかなと思った。ところが、第1幕のピンカートンと蝶々さんの二重唱がこの上なく甘美・陶酔的で、しかも延々と続く。これでのってしまって、第2幕はどうかと居続けた。(第2幕・第3幕は続けて上演された。)

第2幕・第3幕は、劇的だ。ドラマとしてもうまく出来ている。内容はともかくとして……。

フィリップ・オーギャンの指揮は切り込むが鋭く、抉るような演奏だった。オケも力演で素晴らしい迫力だった。正直、これには驚いた。

滅多に見られない極上の公演だったと思う。劇場を出たときには頭痛もなくなっていた。興奮した証である。

メモ。

指揮:フィリップ・オーギャン

管弦楽:東京交響楽団

演出:栗山民也

美術:島次郎(抽象的な舞台だった。照明効果が生きていた。)

衣装:前田富美子(センスのある和服美。ワダ・エミ風だったと思う。)

照明:勝柴次郎

ーー

蝶々夫人:安藤赴美子

ピンカートン:リッカルド・マッシ

シャープレス:甲斐栄次郎

スズキ:山下牧子

(エトセトラ)

ホール内で感動しても、外に出るとすぐ忘れてしまうこともあるが、これは後々まで残るものだった。

「蝶々夫人」というと、第1幕の2重唱が魅力的だが、通して観てみるとと、第2幕・第3幕のドラマが印象に残り、第1幕の甘美さが消えてしまう。こういうオペラだったのかと認識を改めた次第。

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