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本「禁色<色>」 [政治]

徳間文庫の官能小説アンソロジー。

官能小説アンソロジーは、寝転がって読むにはもってこいだな。だけど、一時ほどの熱心さはない。ホント、ころころと気が変わる。

風邪を引いて寝込んだので、なんとなく全部読んでしまった。

「春めき女教師」(睦月影郎)

睦月影郎は楽天家である。イヤなところがない。全部、スムーズ。主人公は童貞。憧れの女教師の部屋に忍び込み、筆おろしだが、まぁ、すごくうまく行く。
最初からこんなことはないよね。どこに穴があるか焦るのが普通かと思うよ。

「モンブランを買う男」(うかみ綾乃)

うかみ綾乃は「蝮の舌」がよかった。注目している。逃亡者、追われる男とのセックスで、状況は緊迫している。出来映えは、まぁ満足。

女流作家はなぜオノマトペ(擬声語)を多用するのか。オノマトペを書いているうちにノッてくるねんですかね。
 「あうぅつ……!」
 「おぅ、おぅ、おぅ……っ!」

これを書いていると、笑っちゃいます。

「箱入り娘」(早瀬真人)

著者のものは初めて。フリーライターの生活費稼ぎと思う。童貞もの。熟女もの。官能場面までの前置きが長い。これはいけません。箱入り娘とホテルに行くのに失敗。その道の達人のアドバイスで、熟女と筆おろし。その熟女が実は箱入り娘の母だったというのがオチ。
最初がもたれるのが難点。

「葵」(花房観音)

著者のものは、以前第1回団鬼六賞を受賞した「花祀り」を読んでいる。男性作家だとばかり思っていたら、実は女流。中年のブスっぽい写真に落胆したなぁ。

和風というのか、京都弁がいい。なんか、エロティックで色気がただよう。これを読むと、京都弁の官能小説を読みたくなる。

「メイド喫茶の一番長い夜」(青橋由高)

著者のものは初めて。紹介文によると、ジュブナイルポルノの第一人者なのだそうである。しかしですねぇ、引っかかります。ジュブナイルポルノとはなんぞや?? 広辞苑には載っておりません。ネットで検索して、ヤングアダルトの意味と判明。紹介文ぐらいわかりやすく書いてくれ。

著者名から、てっきり、男性作家と思っていた。読んでいるうちに、なんかなぁ、おかしいなぁ。こういう感覚は女流のものではないか…。

オノマトペの連発で、ノリノリになっているのがハッキリ分かる。ブログも読んでみましたが、多分、女流?

オノマトペをまた書こう。きっちり書き写すのは至難の技?である。

「むぐっ、ンンッ、んぐっ、ふっ、ぐぼっ、じゅっ、ぐじゅっ、じゅじゅじゅじゅっ、じゅずずずッ!」

「うぷっ!?  ンン……んぐ……ふぷっ、ううぅ……んっ……んん……こく……んく……こく……ちゅるる……んっ……こくん」

やっぱり笑える。

「投稿動画」(櫻木充)

著者は、裸身よりも下着姿に、全身よりも部位にこだわると紹介されている。

この小説ではレオタード姿です。

「春を売る」(霧原一輝)

著者は回春エロスが得意という。題名通りの内容だが、後味はよくない。

「下着を暮れた女」(館淳一)

自宅訪問の風俗マッサージの話。推理小説風なところがあるのが館淳一らしい。水準作。
タグ:禁色
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