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「物語 フランス革命」(安達正勝 著) [本]

著者の安達正勝は1944年生まれ。私と同世代だ。

この時期に生まれた子供は、戦後民主主義の影響が根強い時代に少年期・青年期をすごした。フランス革命は……憧れだった。

フランス革命と戦後日本を比較し、日本の足りないところを批判する風潮があった。

フランス革命の掲げた「自由・平等・友愛」は今でも生きている。生きているというべきか、しつこく生き残っているというべきか。

題名通り、物語風に記述している。特にフランス革命期に生きた女性に焦点をあてているのが新鮮だ。ルイ十六世名君説も目新しい。

かっては暗愚の王という評価だった。名君かどうかはわからないが、開明的君主だったようである。逆説的に思えるかもしれないが、開明的だからフランス革命が起きたのである。

もしルイ十六世が強権弾圧的政治を行っていたら、ブルボン王朝は生きながらえた可能性が強い。


フランス革命については、その後、バークのフランス革命批判を読んで、大いに影響を受けた。

フランス革命は、その嫡子にロシア革命を生んだ。ロシア革命の顛末は、我々は既に知っている。ならば、親のフランス革命はどうとらえたらいいのか…。

フランス革命は賞味期限切れと葬った方が正しいのか。人間の社会は、そうは簡単には変わらない。

この本は物語風に記述しているので、当時のフランスの経済には触れていない。革命期の経済がどうなっていたのか、これは知りたいところである。

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