高尾山 薬王院

高尾山の薬王院は，不思議な寺である。こういっては失礼かもしれないが、これがお寺なのかと思う。れっきとした真言宗智山派のお寺なのだが、境内は寺院という雰囲気が薄い。

薬王院には，関東三天狗ということでお参りしたこともあるし、関東三十六不動霊場の第８番札所ということでお参りしたこともある。

護摩にも参加したことがあるが、山伏姿の人がホラ貝を吹き、僧侶はその山伏のあとに従う。

修験の色彩が濃い。

ミシュランガイドに記載されて以来、麓から登山道でのぼる人が多くなったが、こちらは楽なロープウエイを利用した。

関東三天狗の一つであるから、天狗像がある。

薬王院の本尊は、飯縄大権現（いづなだいごんげん）である。これが分からない。御朱印も飯縄大権現と書かれる。

飯縄大権現はなんですか？とお寺の人にきいたことがあるが、全然説明されなかった。

「権現」という言葉も，神仏分離以後に育った世代にはわかりにくい言葉である。仏が神の姿で現れたものだそうだが、神仏はそもそも異なるという知識があるので、呑み込みにくい。

飯縄大権現は不動明王の化身である。もとは不動明王である。だから、関東三十六不動霊場の札所になる資格がある。

関東三天狗とは、この薬王院と古峯神社、伽葉山弥勒寺をいう。