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「終活なんておやめなさい」(ひろさちや) [本]

終活ブームである。ブームになれば、警戒を要する。終活と相続対策をまぜこぜにして、ビジネスにしようという人間が多すぎる。

ブームなれば、反動あり。終活は要らない、という本も出版される。この本もその一つである。

ただ、この本が説得力があるかどうか、という点では疑問がある。最大の躓きは、著者のひろさちやが仏教者であり、浄土を信じていることである。

ならば、浄土を信じない人間はどうすればいい? 大方の現代人は浄土を信じていないだろう。

死生観の根本が食い違ってしまうから、終活批判もすんなりそのまま受け入れることはできない。

自分は、終活と呼ばれるものには批判的だが、ナルシスズムの臭いがするからである。終活したくなるほど、お前はそんなにエラいのか。

頭を冷やすには、この本はいいかもしれない。遺言書は万能ではなく、遺言書があっても揉めるときは揉める。

遺言書通りに遺産分割が終わっても、そのあとで、兄弟姉妹、仲違いすることもある。喧嘩になれば、死んだ親のことなど忘れてしまう。

なるようにしかならない。

この本を読んで数日がたっている。終活するのは、するもよし、しないもよし、と思うようになっている。人それぞれの性格がある。一律に決めつけることはできない。

終活だ、相続だなどという脅しに乗らないようにしよう。


今の葬儀、戒名がおかしな習慣であるという批判は、仏式で葬儀をしようとする人には参考になるだろう。

寺院も収入源が乏しくなって焦っているから、脅迫的言動をすることがある。僧侶が云うべきことではないし、情けなく思うが、現実である。




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