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「コレヒドール戦記」(ジョン・フォード) [映画]

1945年の製作。監督はジョン・フォード。主演はロバート・モントゴメリー、ジョン・ウェイン。戦時中の国策映画だから、ジョン・フォードも腕のふるいようがない。職人気質を発揮して手堅くまとめている。ジョン・フォードらしい場面というと、ジョン・ウェインとドナ・リードのロマンスあたりだろうか。

あえて見る作品ではない。

原題は"They were expendable"である。米軍兵士=彼らは消耗品だった、ということである。この題名は反戦映画にふさわしいが、映画の内容は違う。魚雷艇の活躍を描く。戦闘シーンは迫力がある。

主演のロバート・モントゴメリーとジョン・ウェインはラストでオーストラリアに飛び立つ。二人は「消耗品」ではない。飛び立つ飛行機を見送る兵士たちが「消耗品」ということなのだろう。

日本題名の「コレヒドール戦記」はズレている。映画の前半はコレヒドールが舞台だが、後半は舞台がミンダナオ島に移るからである。コレヒドール島はマニラ湾の入り口にあるオタマジャクシの形をした島で、戦略上重要な位置を占めている。

映画の途中で、マッカーサー司令官のオーストラリアへの脱出が描かれている。マニラから魚雷艇に乗ってミンダナオ島へ行き、そこからオーストラリアへ飛行機で飛んだ。家族を連れての脱出劇だったが、マニラからミンダナオ島へ移動する詳細は描かれていない。ここを中心に描けば、もっとスリルのある映画になっただろうが、マッカーサーが現役だった時代であるから描けなかったのだろう。

どうやってマッカーサー司令官がフィリピンを脱出したかを初めて知ることができた。

子供の頃は戦争映画が好きだった。戦闘場面に無我夢中になったものである。高齢になると、一時興奮し画面に引き込まれるが、心は躍らない。

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