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「宇宙戦争」(バイロン・ハスキン)1953年製作 [雑感]

脚に痺れが生じ、動くのもままならぬ。家でDVDを見続ける。最近のものは興味がなく、もっぱら子供時代に親しんだ映画を見る。

ジーン・バリーが主演した「宇宙戦争」を見る。1953年の作品だ。公開当時は、私は小学校に入学したばかりだった。当時の私は、恐がり屋だった。恐い映画を見ると、すぐ席を立ってしまった。多分、この映画もそうしたことだろう。

監督は、バイロン・ハスキン。

円盤からガラガラヘビのようなものが出てきて、なにやら不気味な音を立て、熱線を放射する。人間は丸焼け、煤のよう残すだけ。これは恐かったです。

火星人が地球に来襲する話で、ジャンルとしてはSFものだ。だが、今見ると、これは戦争映画だ。ドイツ軍や日本軍の代わりに火星人が敵になるのだ。軍隊が主役といってもいい。1953年は、まだ戦争の記憶が生々しかった。

円盤襲来に対し、軍隊が出動する。機関銃、大砲、タンクで応対する。戦闘機も参加する。通常の戦闘場面が繰り広げられる。戦争映画と呼ぶ所以である。

火星人の円盤には、原爆も効果がなく、人類はお手上げの状態になる。ところが火星人は死滅していくのがラストで、バクテリアのためである。今なら、ウィルスのためというところだろう。コロナ・ウィルスに恐怖を覚えた我々からすれば、これは実感できるところだ。地球のバクテリア、ウィルスに対する免疫を火星人は持っていなかったのだ。

「宇宙戦争」は、トム・クルーズ主演で再映画化されたが、どういう変更がされたか、気になるところである。


〇ということで、トム・クルーズ主演の「宇宙戦争」を見る。監督はS・スピルバーグである。特撮の威力は進歩がめざましく、その効果は甚大である。

しかし、まぁ、ネクラな映画で、全然楽しめない。NYからボストンへ、トム・クルーズとその息子・娘が逃げまどう話で、これは「戦争」映画ではない。「難民」映画である。



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