２０１５．６．１１ 同行した人と出会う

四国遍路で同行した人と出会う。

無精ひげを生やしていた。

ー無精ひげですね。

ーホント、無精になりました。

ーその顔じゃ、仏壇の奥さんに叱られますよ。

ー去年７回忌が終わって、もういいじゃないかという気がします。

ーならば、再婚したら？　高齢者婚が流行っているというから。

ーとんでもない。そんなことをしたら、女房が化けて出てきますよ。

そういえば、この人は、何かというと、「女房が」という。口癖のようにいう。先月に終わった四国遍路は、奥さんの朱印帳だった。奥さんの代行という形で四国遍路を旅していた。

旅行の好きな人だが、何かというと、女房と旅行したとき、という。どうやら、奥さんと旅行した観光地を何度も巡っているようである。

それでも７年たつと、気が緩んできたらしい。というよりは、年齢による衰えを感じる。もう７３歳だ。最初出会ったときは温厚な人だったが、最近は、言うことが荒っぽくなってきた。

人間が荒れてきたな、と感じる。私にしても同様である。締まりがなくなった。

ー今月はどこへ旅行するんでしたっけ。

ー利尻・礼文へ。

ーああ、混むと思いますよ。それに旅費も高いし。

ーあなたはどちらへ？

ー四国遍路から帰ってから、ロクなことはない。体調が酷い。アレルギー性鼻炎で鼻づまり。息もろくにできない。おまけに先日胃カメラで調べたら、胃炎に食道炎。さんざんですよ。

ーそれは、弘法大師の呪いです。

ー弘法大師の呪いなんて聞いたことがない。

ーあるかもしれませんよ。呪いを解くには、来年、もう一度、四国遍路に出かけましょう。

ーウーン、なんとなく気になっていた。来年はうるう年？

ーそう。だから、逆打ちですよ。８８番から１番へ、逆に廻ります。

ー考えておきます。しかし、いずれにしても、来年の話で、今年これからどうしようかと考えています。何か目標がないと、生活に芯ができません。

ー坂東三十三ヶ所観音霊場でもまわるのですか？

ーあれは、個人で廻るのは結構キツいです。でも、今度は、個人で行って見ようかなと思っていまが、その前にもっと手軽なところがないかと考えています。

ー他に行くところがある？

ー急に思い出した。武蔵野三十三カ所観音霊場が開創７５年ということで、記念の御朱印らしい。ガイドブックを買ってあったのを思い出した。

ーああ、最後がハイキングの所。

ー３２番が子の権現、３３番が竹寺。

ーそりゃいい。

ーその前に四国遍路のブログをまとめておきたいので、今、書いています。

ーマメですなぁ。