SSブログ

父子関係の取り消し裁判 [雑感]

ー新聞でこの裁判の記事を読んだときは、最初は意味が理解できなかった。最高裁までいくとは思えない事例だね。

ーどういう裁判ですか?

ー戸籍上の父子関係と、実際の父子関係が一致しない場合の取り扱いの裁判。つまり、妻が他の男と不倫してできた子の扱いなんだ。

ーそれはその相手の男の子で問題ないでしょ。

ー民法の規定では、婚姻中に生まれた子は夫の子と推定する、とされている。

ーそれじゃ、コウノトリだ。扶養義務もあるわけ?

ーだから、嫡出否認の訴えをする。自分の子ではないと裁判で認めてもらう。DNA鑑定が発達しているから、父子関係を明らかにしやすくなった。

ーなんで、それが最高裁までいってしまったの?

ーだから、記事を読んだとき、すぐには理解できなかったんだ。

ー何がヘンだったんですか?

ーこの裁判の場合、妻が不倫で他の男の子を産んだ。妻は夫に、夫の子ではないから、と嫡出否認の訴えをするように主張した。ところが、夫がそれに応じない。…これはヘンだろ。

ーつまり、夫は、妻が他の男の子を産んだのに、その子をあくまで自分の子であると主張しているわけですか?

ーそういうことになるな。ヘンだろ。だから、新聞記事を読んだとき、すぐには理解できなかった。今でも自分の理解したことが正しいのかどうか、自信がない。常識から外れることを知ると、ポカーンとすることがあるだろ。それだよ。

ーウーン、どういう心理なのか。自らコウノトリになりたい男がいるのか。妻は、これは夫の子ではないと裁判に訴えることはできないのですか?

ー嫡出否認の訴えは、夫の方の権利だろ。

ーああ、そうか。別の男の子を自分の子と言い張る夫の心理が分かりません。

ーそうだ。現実は奇なりだね。

ー最高裁だといいましたね。

ーそうだ。

ーとすると、一審、二審の判決はどうなっていたのですか?

ー父子関係の取り消しを認めていた。

ー常識的ですね。

ーでも、最高裁ではひっくり返る可能性がある。一審、二審の判決をそのまま認めるようなら、こうやって新聞記事にはならないよ

ーどうやってひっくり返すのかな。血縁的には父子関係がないのに、父子関係を認める。おかしいですよ。

ーどういう理論構成をするのか、興味が起きるね。







nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0