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川崎ミューザ 「グレの歌」(シェーンベルク) [音楽]

10月5日。川崎ミューザでシェーンベルクの「グレの歌」をきく。総勢400人が必要ということで、滅多に演奏される曲ではないが、川崎ミューザのオープン15周年記念ということだった。

(管弦楽)東京交響楽団 (指揮)ジョナサン・ノット (ヴァルデマール)トルステン・ケール
(トーヴェ)ドロテア・レシュマン (山鳩)オッカ・フォン・デア・ダムラウ (農夫)アルベルト・ドーメン (道化師クラウス) ノルベルト・エルンスト (語り)サー・トーマス・アレン
(合唱)東響コーラス (合唱指揮)冨平恭平

全3部だが、第1部が終わったあとに休憩があった。

最後は、管弦楽と合唱の壮麗な絵巻で、感激すること間違いなし。分けが分からなかったけど(笑)。シェーンベルクも当時はマトモだったらしい。今年の8月に「管弦楽のための変奏曲」をきいて、大頭痛にかかったが、なんでヘンな曲を作曲するようになったんだろうか?

「グレの歌」は曲はマトモだが、歌詞がマトモでない。歌詞をDLして一読したが、意味が分からなかった。粗筋を参照して、どうにか、第一部、第二部は理解できた。第三部も数回読むうちにおおかた分かるようになったが、最後の「語り」の部分が理解できない。

「語り」を歌ったのは、トーマス・アレンだが、「音楽の友」のインタビューで、「グレの歌」は不思議な曲で(「語り」の部分のこと。)、解釈は指揮者のジョナサン・ノットと打ち合わせるといっていた。どういう解釈になったのか、ワカリマセン。

演奏は、管弦楽の編成が巨大すぎて、歌手が可哀相。とくにトルステン・ケールの声は管弦楽に潰されてしまった。ドロテア・レシュマンのトーヴェも同じだ。ときおり声を張り上げたが、ヒステリックに聞こえた。

もっとも私の聴覚も衰えているので、他の人にどう聞こえたかは分からない。高音が聞きづらくなっている。声が低い、オッカ・フォン・デア・ダムラウ、アルベルト・ドーメン、ノルベルト、エルンストは安定して聞こえた。一番良かったのは、トーマス・アレンだった。歌詞はチンプンカンプンだったが。

「グレの歌」の内容は、王が娘に恋をし、娘は王妃に殺される。王は神を呪う。王は、当然のことながら死に、死霊となってさまよう。ここまでは分かる。

デンマークの伝説に基づいているが、伝説では娘の愛で王は救済されるらしい。この救済の部分がわからない。「語り」でそこまで暗示しているのかどうか。そう言われれば、そう思えなくもない(笑)。

ジョナサン・ノットの指揮は、管弦楽と歌手のバランスに難があった。ラストは壮大にまとめあげられていた。見違えるような盛り上がりで、これも不思議な気がした。
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